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腎梗塞を予防するのに今マグネシウムが注目されている?

【はじめに】

腎梗塞とは、何らかの理由で腎臓の太い動脈が詰まる病気のことを指しており、腎動脈が急速に閉塞して腎組織が壊死に陥る状態を意味しています。

そして、生体の微妙な恒常性の維持にとって、マグネシウムは広範囲にわたって深く機能していると言えます1)が、残念ながら現代の日本人は代表的ミネラルであるカルシウムやカリウムだけでなくマグネシウムも慢性的に不足しています。

昨今では多種類のミネラルやビタミンなどを同時に効率よく補うことができるサプリメントによってマグネシウム成分を摂取する人も多く存在しています。

近年では、サプリメントなどの健康食品の消費量は年々増加しており、いまや約6割もの人が利用していると言われています。

今回は、腎梗塞にならないためにマグネシウムサプリメントを摂取する重要性について説明します。

【第1章】腎梗塞とは?

腎梗塞は、腎動脈主幹部やその分枝が何らかの原因により閉塞して、虚血や低酸素状態によって腎組織が傷害を受ける疾患であり、その頻度は救急外来受診者の0.01%前後、あるいは側腹部痛を訴える患者の約2%と報告されています。

腎梗塞を発症する患者さんの年齢は60歳前後であり、やや男性に多いと言われており、塞栓による腎梗塞の場合は左側が右側より多く、凝固能亢進が原因となる場合には両側性に起こりやすいという報告もあります。

腎梗塞では、腎動脈、その他の分岐した周囲の動脈の閉塞により、腎組織への血流が遮断されて閉塞した血管の腎区域に従ってくさび状の梗塞や壊死を引き起こした病態となっています。

塞栓性による腎梗塞の機序としては、発症時の体位、腎臓への血流状態、塞栓子の大きさなどが考えられています2)。

腎梗塞は、側腹部の痛みや腰痛の原因となることが知られており、その症状自体は、急に強い症状が出現するケースもあれば、無症状の場合もあります。

有症状例では、主に腹痛、悪寒、発熱、嘔吐などの症状が出現し、時に血尿や尿量の低下もみられますし、腎ホルモンが分泌されることに伴って血圧が高値になることが指摘されています。

突然発症の側腹部痛、腰痛、悪心、嘔吐、発熱などの症状を認めた場合には、腎梗塞を疑う必要があります。

腎臓は腎被膜に包まれており、腎梗塞では腎組織自体に浮腫が生じ、被膜が外側に引き伸ばされることで痛みが生じると考えられていて、特に梗塞範囲が広い部位に及ぶと強い痛みを感じると言われています。

また、腎梗塞では腎血流が遮断されて、壊死した組織は炎症も起こしているために発熱症状を認める場合がありますが、小さな範囲の腎梗塞では発熱しないことも多く、万が一にも発熱している際には梗塞の範囲は比較的広いと想定されます。

腎梗塞では腎組織が壊死することで尿の濾過機能が低下して、本来であれば尿から排泄されるはずの尿素窒素などの毒素が濾過しきれずに血中に残って、毒素が血中を循環するために嘔気や悪心が引き起こされます。

また、腎実質の損傷による腹痛が強くなると、それに伴って自律神経に関連する症状が出現することもあり、悪心や冷汗などの症状が出現することもあります。

【第2章】腎梗塞にならないためにマグネシウムサプリメントを摂取する重要性

腎梗塞においては、およそ半分弱の症例で血尿を認めるとも言われており、医療機関で採血検査を実施すると白血球増多、LDH上昇などの所見を認めることもあります。

腎実質が梗塞を起こし、腎梗塞自体が血管病変のために、壊死した組織から出血して血尿を認めると考えられており、血尿自体は顕微鏡的血尿の場合もありますし、肉眼的血尿の場合も見受けられます。

腎梗塞では、急激な側腹部痛や悪心嘔吐などを訴える場合から無症状の症例までケースバイケースであり、早期的に診断をつけて適切に治療を実践することが重要です。

そして、マグネシウムは、数々の臓器に影響を及ぼして多くの体内酵素の正常な働きとエネルギー産生を助けると共に、骨形成や筋骨格の安定度を正常に保つのに必要な栄養素です。

近年になって特に注目を浴びている「サプリメント」は、ある成分が濃縮されて、錠剤やカプセルなど、通常の食品とは違う形をして作られた製品をいいます。

ある調査によるとサプリ製品を購入する際に重要視する点として、過半数以上が「効果や有効性」と答えていたそうですが、その効き目が顕著に出現するまでの期間というのは個人差のみならず、サプリの種類や目的によっても異なりますので念頭に置いておきましょう。

最近では必須ミネラルの栄養素であるマグネシウム成分が慢性的に摂取不足に陥っている人々が増加しているようですが、普段からサプリメントを摂取する利点などについては少しずつ周知されてきています。

ですから、腎梗塞にならないためにも最低限のマグネシウムを摂取することが重要であり、その手段としてサプリメントを上手く活用する必要があると考えられます。

【まとめ(おわりに)】

腎梗塞とは、腎動脈に血管が詰まり血管が閉塞してしまう病気であり、突然発症する腹痛や背部痛、それに伴う悪心、嘔吐、発熱などの症状が見受けられます。

主に心房細動や腎動脈解離、外傷や血管炎などの原因によって、塞栓因子が形成されて、腎動脈の血流が遮断、あるいは減少することによって腎梗塞が発症すると考えられています。

万が一、腎梗塞を発症すれば、急激な側腹部痛などを自覚する恐れがあるため、適切なタイミングで専門医療機関を受診して確実に治療を実践することが重要です。

そして、私たちのからだの中に確かに存在して色々な生命活動をサポートしてくれているミネラルの中でも、特に現代の人々における心身の健康のために欠かせない代表格が、「マグネシウム」であると言われています。

マグネシウムは生体内の約300種類の酵素をサポートする補助酵素としての重要な役割を果たしていることは周知の事実です。

現在のところ、製薬会社や食品会社から色々な微量元素のサプリメントが販売されており、特にマグネシウム成分を含んでいるサプリメントでは酸化マグネシウムやクエン酸マグネシウムなどの化合物として多彩な形で市販店などにおいて入手することが出来ます。

したがって、日々の食事内容を見直しながら、サプリメントをうまく活用してマグネシウム成分の摂取方法を工夫することによって腎梗塞にならないためにも有意義な生活をみんなで過ごしましょう。

今回の情報が少しでも参考になれば幸いです。

引用文献

1)福生吉裕:マグネシウム製剤の臨床治療への有効性. 東京未病研究会雑誌. 1995 年 1 巻 1 号 p. 20-28.

DOI  https://doi.org/10.11288/mibyou1995.1.20

2)光波 直也, 寺川 宏樹, 丸橋 達也ら:卵円孔開存により両側腎梗塞を合併した肺塞栓症の1例.心臓. 2010 年 42 巻 7 号 p. 971-973.

DOI https://doi.org/10.11281/shinzo.42.971

著者について

■専門分野
救急全般、外科一般、心臓血管外科、総合診療領域

■プロフィール
平成19年に大阪市立大学医学部医学科を卒業後に初期臨床研修を2年間修了後、平成21年より大阪急性期総合医療センターで外科後期臨床研修、平成22年より大阪労災病院で心臓血管外科後期臨床研修、平成24年より国立病院機構大阪医療センターにて心臓血管外科医員として研鑽、平成25年より大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、平成26年より救急病院で日々修練しております。

■メッセージ
私はこれまで消化器外科や心臓血管外科を研鑽して参り、現在は救急医学診療を中心に地域医療に貢献しております。日々の診療のみならず学会発表や論文執筆等の学術活動も積極的に行っております。その他、学校で救命講習会や「チームメディカル:最前線の医療現場から学ぶ」をテーマに講演しました。以前にはテレビ大阪「やさしいニュース」で熱中症の症状と予防法を丁寧に解説しました。大阪マラソンでは、大阪府医師会派遣医師として救護活動を行いました。