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辛い偏頭痛から解放されるための対処法

【はじめに】

偏頭痛は「一次性頭痛」と呼ばれる病気のひとつであり、日本では数千万人が慢性的な頭痛を持っていると伝えられています。

偏頭痛によって拍動する強い痛みが頭部に生じることによって日常生活に極めて支障をきたしますので、偏頭痛の症状を改善するためのセルフケア方法を知っておくことは有用であると考えられます。

今回は、辛い偏頭痛から解放されるための対処法を中心に解説していきます。

【第1章】辛い偏頭痛から解放されるための対処法

偏頭痛を発症させる要素は様々なものが有り、それぞれのケースによってまったく誘引も異なりますので、日常生活の中でどういったきっかけが自分の頭痛発作を引き起こしているのかを調査する為にまめに記録することは非常に重要なステップになります。

例えば、記録内容としては頭痛の持続時間、頭痛が起こった部位(片側か左右両側か)、頭痛症状の強度(これまでの人生のなかで経験したもっとも強い頭痛の強さを10点満点とすると今回は何点ぐらいだったか)などが挙げられます。

頭痛発作が起きる前にどのような動きをしたか、どんなことをすれば症状が緩和されたかなどの項目を自分なりに整理して記録として残しておくことによって症状を改善させる糸口が見えてくることが期待できます。

また、普段から飲酒を控えたり、寝すぎや寝不足を避けたりするなど、偏頭痛の誘因を減らすような生活の工夫をしていくことも、辛い偏頭痛の症状を改善するうえで重要な視点です。

偏頭痛が引き起こされたら、日常的に仕事や家事が忙しくても、予定を入れすぎずに十分に休息をとるとともに、趣味やスポーツを実践する、あるいは適切な睡眠時間を確保するなどして、なるべくストレス解消を図りましょう。

偏頭痛を発症した際に自分なりにできる対処方法としては、痛む部位を冷たいタオルなどで冷却する、入浴は控えて暗く静かな場所で安静を保つことが重要です1)。

生活に支障をきたすほど強い頭痛症状がある際には、最寄りの内科クリニックや頭痛外来などを受診することが有用です。

また、偏頭痛を罹患している方の約30%は普段から慢性的にマグネシウムの摂取量が不足している傾向があると言われています2)。

マグネシウムの低下は血管攣縮をもたらして、偏頭痛を悪化させると伝えられていますので、日常生活の中で確実に必要量のマグネシウムを摂取することは、偏頭痛の症状を予防することにつながると考えられます。

マグネシウム (略称:Mg) という微量元素は持続的な生命活動を送るうえで重要な成分であり必要不可欠な栄養素です。

一般的に、マグネシウムは体内の様々な酵素反応に関与していると考えられているために、細胞内におけるマグネシウム成分の不足そのものが偏頭痛など様々な体調不良を引き起こす危険性と直結しています。

日常生活において過剰なアルコール摂取や栄養状態の不良、また利尿薬の長期投与などによってマグネシウム不足が生じますし、過労など精神的なストレスが過度にかかることによっても生体内のマグネシウムが量的に消費されて低下することが知られています。

様々なストレスを抱えやすい現代社会では、マグネシウムの低下を起こしやすい環境とも言えますので、偏頭痛を抱えた人がその症状を改善させるためには、「マグネシウム不足」を解消することが重要と考えられます。

マグネシウムが多く含まれている食材は、大豆や豆乳であり、黒豆や豆腐もマグネシウムを中心にビタミンやカルシウムが豊富に含まれていますので偏頭痛に伴う症状を改善させるために摂取されることをお勧めします。

また、玄米は白米に比べて、マグネシウムやビタミンB群、あるいは食物繊維を豊富に含んでおり、普段の食生活において玄米パンや玄米粉などをヨーグルトやスープなどに混ぜて摂取すると食べやすいでしょう。

そして、カシューナッツや落花生もマグネシウム豊富であり、ひじきはマグネシウムや鉄も豊富に含んでおり、偏頭痛の症状だけでなく身体の冷え症、首や肩の筋肉の緊張を緩和する効果も期待できます。

おにぎりなどに巻かれていることが多いのりは「海のミネラルの宝庫」と呼ばれており、マグネシウム、カルシウムなどが豊富に含有されていますし、ほたては魚貝類のなかでマグネシウム含有率が一番高いと言われています。

食事に関しては、朝昼晩の3食を規則正しくきちんと食べることが、偏頭痛を予防する観点からも重要であり、毎日の食事において上手にマグネシウムを多く含む食品を取り入れて効率的に偏頭痛に伴う症状を改善しましょう。

普段から着実にマグネシウム成分を体内に摂取しておくことが忌々しい偏頭痛の症状から解放されて疾患予防につながるということが言えます。

【まとめ(おわりに)】

これまで主に辛い偏頭痛の症状から解放されるための対処法を中心に解説してきました。

日常的に過剰な飲酒量を摂取せずに、寝過ぎや寝不足を避けて規則正しい生活を送るなど、偏頭痛を発症させる誘因を少しでも減らすような生活の中での工夫を重ねていくことがつらい偏頭痛の症状を改善するために重要なポイントとなります。

そして、これからはマグネシウムを始めとするミネラルバランスを意識した日々の生活を過ごせるように認識していきましょう。

今回の情報が少しでも参考になれば幸いです。

引用文献

1)健康づくりかわら版HP:つら~い片頭痛、解放されたい!!

DOI  https://www.jpm1960.org/kawara/13/96-1.html

2)MAGNESIUM DATABASE:偏頭痛を抱えた人がマグネシウムを摂取する意義

DOI https://www.magnesium-database.jp/%e5%81%8f%e9%a0%ad%e7%97%9b%e3%82%92%e6%8a%b1%e3%81%88%e3%81%9f%e4%ba%ba%e3%81%8c%e3%83%9e%e3%82%b0%e3%83%8d%e3%82%b7%e3%82%a6%e3%83%a0%e3%82%92%e6%91%82%e5%8f%96%e3%81%99%e3%82%8b%e6%84%8f%e7%be%a9/

著者について

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■専門分野
救急全般、外科一般、心臓血管外科、総合診療領域

■プロフィール
平成19年に大阪市立大学医学部医学科を卒業後に初期臨床研修を2年間修了後、平成21年より大阪急性期総合医療センターで外科後期臨床研修、平成22年より大阪労災病院で心臓血管外科後期臨床研修、平成24年より国立病院機構大阪医療センターにて心臓血管外科医員として研鑽、平成25年より大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、平成26年より救急病院で日々修練しております。

■メッセージ
私はこれまで消化器外科や心臓血管外科を研鑽して参り、現在は救急医学診療を中心に地域医療に貢献しております。日々の診療のみならず学会発表や論文執筆等の学術活動も積極的に行っております。その他、学校で救命講習会や「チームメディカル:最前線の医療現場から学ぶ」をテーマに講演しました。以前にはテレビ大阪「やさしいニュース」で熱中症の症状と予防法を丁寧に解説しました。大阪マラソンでは、大阪府医師会派遣医師として救護活動を行いました。