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成人スチル病を予防するのに今マグネシウムが注目されている?

【はじめに】

本邦における成人発症スチル病(adult onset Still’s disease; AOSD)患者の発症時年齢は、人口の高齢化を反映して上昇傾向であると言われています1)。

成人スチル病は、全身の関節痛や発熱、皮膚症状などが現れる、稀な自己免疫疾患の一つであり、一般的に高熱、発疹、関節の痛みなどの症状が特徴とされています。

そして、これまで積み重ねられてきた知見から、マグネシウムの欠乏が急性心筋梗塞や脳血管疾患などの生活習慣病に加えて成人スチル病の発症などに関与していることが判明しつつあります。

様々な免疫機構を含む生体の微妙な恒常性を維持するために、マグネシウムは広範囲にわたって深く機能していると言われています。

今回は、成人スチル病を発症しないために日常生活においてマグネシウム製品を取り入れる重要性について説明します。

【第1章】成人スチル病とは?

成人スチル病の原因は不明ですが、自己免疫疾患の一種であると考えられています。

成人スチル病の代表的な症状は高熱、発疹、関節痛です。

高熱症状としては、体温が38℃を超え、毎日のように現れる可能性があります。高熱が持続することで、疲労感や筋肉痛を引き起こす可能性があります。

また、体幹から四肢にかけて発疹が広がり、色素沈着性の斑点や丘疹が特徴です。

関節症状に関しては、大きな関節(膝、手首、足首、肘、肩など)に痛みや腫れが現れる可能性があり、関節は熱を持ったり、赤くなったりする可能性があります。

さらに、成人スチル病になる前と比べて食欲不振や疲労感、炎症反応などが原因で体重が減少する可能性がありますし、疲労感や高熱によって筋肉痛を引き起こす可能性があります。

成人スチル病は、自己免疫疾患の一つであり、症状は個人差があり、早期の診断と治療が重要であり、適切な治療によって、症状の緩和が期待されます。

実際の治療は、症状を緩和するために、ステロイドや非ステロイド性抗炎症薬を使用することが一般的であり、重症の場合は、生物学的製剤や免疫抑制剤などの治療法が用いられることもあります。

【第2章】成人スチル病を改善させるためにマグネシウム製品を取り入れる重要性

成人スチル病については、症状が完全に収まる場合もありますが、慢性的な病気であるため、完全に治癒できない場合もあります。

適切な治療を行い、症状が軽減され、再発を防ぐことが目標となりますし、かりに症状が改善された場合でも、定期的なフォローアップや治療の継続が必要となります。

実際に治療がうまくいかない場合や、治療を中止した場合は、再発や合併症の発生があり得ますし、成人スチル病の臨床経過は、個人差があるため、患者さん一人ひとりに合った治療方法を選択することが重要なポイントとなります。

そして、マグネシウムは日々の生活において例えば飲酒時などにも消費されますし、食事から得られる糖質成分をエネルギーとして燃焼させるときにも大量に使用されることが知られています。

従来から本邦では日常生活内で積極的に意識してマグネシウムを摂取している方は比較的少なく、マグネシウムの摂取量が減少することで様々な病気に陥りやすいことが問題視されてきました。

そういった背景を受けて、近年では効率よく簡便にマグネシウム成分を補うことができるマグネシウムサプリメントやマグネシウムクリームという製品を日常的に活用する人も数多く存在しています。

2012年に米国のケース・ウェスタン・リザーブ大学、南フロリダ大学、カリフォルニア大学らの合同研究者らによって、マグネシウムが炎症性サイトカイン産生を減少させる自然免疫調節機序を担っている可能性に関する報告がされました2)。

そして、マグネシウム自体は血液中に約1%程度しか存在していないものの、これまでの数々の研究によって重要な生体因子のひとつであると言われています。

人間の身体の内部では、マグネシウムという成分は通常では多くの酵素を活性化する重要な役割を担っており、生命維持に必要な様々な代謝機構に関与しているファクターと言われています。

マグネシウムは、ミネラル成分のひとつであり、体内で多くの酵素の働きを助けていると同時に、実際にエネルギー産生機構に深く関与しております。

マグネシウムは、普段摂取している栄養素の合成や分解に携わる工程以外にも遺伝情報の発現、そして免疫機能の維持などにも寄与していますから、マグネシウムが生体内で欠乏すると成人スチル病の発症リスクが上昇すると考えられます。

通常では、マグネシウムは主に植物性・動物性食物、そして飲料に広く含まれているとされており、ホウレンソウのような緑色の葉野菜、マメ科植物、ナッツ類なども優れたマグネシウム成分の供給源となり得ます。

一方で、最近では健康志向が高まる中で、自分の食生活に不安を抱く人や健康増進を深く求める方々がいわゆる健康食品の一つであるサプリメントに期待をかけて、日常的に摂取されています。

生体の微妙な恒常性の維持をしている観点から、マグネシウムという物質は広範囲にわたって我々の身体において深く機能しているがゆえに昨今でもサプリメントなどの健康食品類が注目されているのです。

同様に、これまでにオーソモレキュラー医学会はマグネシウム摂取の必要性を度々に渡って強く訴えており、極端な緩下作用を生じることなく適切な用量でマグネシウムを取り入れる方法として経皮マグネシウムを推奨しています。

日本人はマグネシウム不足になりやすく、半数以上の方が理想値には達していないことからも、食事やサプリメント以外の方法で毎日でも使用できる経皮マグネシウムクリーム製品が勧められています。

こうした観点から、成人スチル病の症状を改善させるためにも最低限のマグネシウムを摂取することが重要であり、その手段としてサプリメントや経皮的クリームなどのツールを上手く活用する必要があると考えられます。

【まとめ(おわりに)】

成人スチル病は高熱、発疹、関節痛の症状を特徴とする自己免疫疾患の一つであり、原因は未だわかっていません。

成人スチル病の主な治療法はステロイド薬の投与や対症療法であり、個々の患者さんの病状によって経過が異なりますので、成人スチル病の方は医師の指示に従い、健康な生活習慣を意識することが重要です。

私たちのからだの中に確かに存在して色々な生命活動をサポートしてくれているミネラルの中でも、特に現代の人々における心身の健康のために欠かせない代表格が、「マグネシウム」です。

マグネシウムは人体を構成するミネラルの中でも必要量が最も多く、現代人の食生活では不足しやすい栄養素であるので、自分に適したサプリメントや経皮吸収型クリームなどの製品を選択して補給することを心がけることが重要な観点となります。

今一度日々の食事内容や生活習慣スタイルを見直しながら、マグネシウム成分の摂取方法を工夫することによって成人スチル病を引き起こさないためにも有意義な生活をみんなで過ごしましょう。

今回の情報が少しでも参考になれば幸いです。

【引用文献】

1)田中 望美, 西村 啓佑, 脇 大輔, 門場 啓一郎, 吉田 知宏, 村部 浩之, 横田 敏彦ら:難治性の高齢成人発症スチル病の報告─当施設における高齢成人発症スチル病の検討─. 臨床リウマチ. 2021 年 33 巻 1 号 p. 62-69

DOI https://doi.org/10.14961/cra.33.62

2)Sugimoto J, Romani AM, Valentin-Torres AM, Luciano AA, Ramirez Kitchen CM, Funderburg N, Mesiano S, Bernstein HB. Magnesium decreases inflammatory cytokine production: a novel innate immunomodulatory mechanism. Journal of Immunology 188:6338-46, 2012.

DOI http://www.jimmunol.org/content/188/12/6338

著者について

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■専門分野
救急全般、外科一般、心臓血管外科、総合診療領域

■プロフィール
平成19年に大阪市立大学医学部医学科を卒業後に初期臨床研修を2年間修了後、平成21年より大阪急性期総合医療センターで外科後期臨床研修、平成22年より大阪労災病院で心臓血管外科後期臨床研修、平成24年より国立病院機構大阪医療センターにて心臓血管外科医員として研鑽、平成25年より大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、平成26年より救急病院で日々修練しております。

■メッセージ
私はこれまで消化器外科や心臓血管外科を研鑽して参り、現在は救急医学診療を中心に地域医療に貢献しております。日々の診療のみならず学会発表や論文執筆等の学術活動も積極的に行っております。その他、学校で救命講習会や「チームメディカル:最前線の医療現場から学ぶ」をテーマに講演しました。以前にはテレビ大阪「やさしいニュース」で熱中症の症状と予防法を丁寧に解説しました。大阪マラソンでは、大阪府医師会派遣医師として救護活動を行いました。