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自律神経失調症にならないためにマグネシウムサプリメントを摂取する重要性

【はじめに】

自律神経失調症とは、交感神経と副交感神経からなる自律神経のバランスが崩れることでさまざまな症状を引き起こす病気の総称です。

自律神経失調症が呈する症状は個人によってさまざまなものが挙げられます。

例えば、身体的な症状としてはだるい、眠れないなどの全身症状と、頭痛、動悸、息切れなどの症状がありますし、精神的な症状としては情緒不安定、いらいら、不安感などが考えられます。

これらの多種多様な症状があるにもかかわらず、体に医学的な器質的異常所見がなく、明らかな精神的疾患もない場合などに、「自律神経失調症」と診断されることがあります。

こうした背景により、自律神経失調症は誰にでも発症する可能性があるとされております。

そして、普段あまり意識することがなくても、私たちのからだの中に確かに存在して色々な生命活動をサポートしてくれているミネラルの中でも、現代人の心身の健康のために欠かせないもののひとつが、「マグネシウム」です。

マグネシウムは昔ながらの日本食では豊富に摂取できるものが多いとされています。

一方で、最近では複数のミネラルやビタミンを同時に補うことができるサプリメントによってマグネシウム成分を摂取する人も実在しています。

今回は、自律神経失調症にならないためにマグネシウムのサプリメントを摂取する重要性などについて説明します。

【第1章】そもそも自律神経失調症になる原因とは?

自律神経失調症は何らかの原因で自律神経に関連するあらゆる機能が乱れることによって起こります。

例えば、不規則な生活やストレス、ホルモンの乱れなどが本疾患を発症させる原因になることがあります。

したがって、不規則な生活を送っている人やストレスを感じやすい人、更年期でホルモンバランスが乱れやすい人などに本疾患は起こりやすいと考えられます。

そもそも自律神経は、交感神経と副交感神経と呼ばれる2つの反対の作用をもつ神経から構成されています。

一般的には、交感神経は体を活発に動かすときに作用して、副交感神経はリラックスしているときに働く特徴があります。

健康な人では、正反対の役割を持つこれらの神経がバランスを取りながら正常な状態を保つことができます。

ところが、一旦ストレスやホルモンバランスの乱れによって片方の神経が過剰に興奮した状態が不均衡に続くと、さまざまな症状が現れるようになります。

自律神経失調症の症状はさまざまで、人によって現れやすい症状がそれぞれで異なります。

症状はその人にとって調子が悪くなりやすい部位に起こることが多いと言われています。

例えば、お腹が痛くなりやすい人は下痢や腹痛などのお腹の症状が現れやすく、肩がこりやすい人はひどい肩こりが起こりやすくなる傾向があります。

また、複数の症状が一度に現れたり、いったん治ったと思ったら別の症状が再び現れたりすることもあります。

【第2章】自律神経失調症にならないためにマグネシウムサプリメントを摂取する重要性

自律神経失調症は、ストレスや生活習慣の乱れによって引き起こされると言われているため、これらを改善することで自然と症状が軽快することがあります。

ストレスを解消し生活習慣を整えることは、自律神経失調症を改善するもっとも重要な行動であると考えられます。

ですから、これらの行動を日々優先的に心がけるだけでも不快な症状が大きく改善することもあり得ます。

また、自律神経失調症を抱えた方では散歩や体操、入浴など気軽にできるストレス解消法をお勧めします。

少しでも自分がリラックスできる、楽しい、心地よいと思えるような時間を意識的に設けたり、趣味を持ったりすることでストレスをコントロールできることがあります。

また、積極的に交友関係を広げることも効果的とされていて、それ以外にも自律訓練法やマインドフルネスが有効な場合も少なくありません。

そして、マグネシウムは1926年以来から生体にとって必須元素であることが知られています1)。

厚生労働省が制定している「日本人の食事摂取基準」では、マグネシウムの推奨摂取量は1日あたり成人男性でおよそ340370mg、また成人女性では概ね270290mgとなっています。

マグネシウムは、多くの体内酵素の正常な働きとエネルギー産生を助けるとともに、血液循環を正常に保つのに必要な栄養素です。

したがって、普段の食生活などでビタミン群やミネラルなどの要素が欠乏すると、生活習慣病関連のみならずに精神面での情緒不安定も起きやすくなると考えられています。

このような背景があるがゆえに、自律神経失調症を予防するためには、普段から意識して食べ物やサプリメントなどからマグネシウム成分を摂取する必要性があると言えますね。

そして、不安定な心理状態を治すためには、日ごろから食事やサプリメントでマグネシウムを含めてミネラル成分をしっかりと摂取しておきたいものです。

マグネシウムは種実類(ごまやアーモンド、カシューナッツ、ヒマワリの種など)、海藻類(あおさや青のり、わかめ、とろろ昆布など)、そして豆類・大豆加工食品(豆腐や納豆、油揚げ、味噌、きなこなど)に多く含有されています。

原則として、ミネラルそのものは基本的には体内で十分な量を作ることができませんから、食品などから摂取する必要があります。

ところが、食事などで十分な量を取れない場合には市販で販売されて容易に手に入るサプリメントを活用する方法もあります。

通常では、サプリメントの容器には摂取量程度しか記載されていないことが多いため、飲むタイミングはいつが望ましいのか迷ってしまう人も多いです。

基本的には、いつどのようにサプリメントを飲んでもいいのですが、まずは食後に1日の目安量を分けて飲んでみることをお勧めします。

もし仮に、分けると飲み忘れてしまいそうな方は、一日の中で飲むタイミングを決めておくことが重要であり、朝起きてからの飲用、あるいは就寝前の飲用などを習慣にすることで、飲み忘れを防ぐことができますよ。

【まとめ(おわりに)】

自律神経失調症とは自律神経である交感神経と副交感神経のバランスが崩れることによって引き起こされる症状の総称です。

この疾患では、主に眠れない、疲れが取れにくい、頭痛、便秘、下痢などの症状が現れるほか、情緒不安定や不安感など精神的な症状も認められることがあります。

基本的には、本疾患を発症した場合には、普段の生活習慣の改善やストレスを効率的に発散するなど自己管理する手段も非常に重要とされています。

そして、ミネラルの一種であるマグネシウムはそんな自律神経失調症に対して改善効果を発揮すると考えられます。

日々の食事内容やサプリメント栄養をうまく活用してマグネシウムの摂取方法を工夫することによって自律神経失調症にならないように実り多い有意義な生活を送りましょう。

サプリメントは、体調や健康維持が目的のため、長く継続することが大切です。

まずは、3カ月程度続けてみることを意識しながら、今まで不足しがちだったマグネシウムをはじめとする栄養素を補うことで、徐々に満足いく結果が得られるようになるはずです。

今回の情報が少しでも参考になれば幸いです。

引用文献

  1. 千葉百子、篠原厚子、松川岳久:マグネシウムと健康-栄養、医薬品、環境の観点から-. Biomedical Research on Trace Elements. 2011 22 4 p. 59-65.

DOI  https://doi.org/10.11299/brte.22.59

著者について

■専門分野
救急全般、外科一般、心臓血管外科、総合診療領域

■プロフィール
平成19年に大阪市立大学医学部医学科を卒業後に初期臨床研修を2年間修了後、平成21年より大阪急性期総合医療センターで外科後期臨床研修、平成22年より大阪労災病院で心臓血管外科後期臨床研修、平成24年より国立病院機構大阪医療センターにて心臓血管外科医員として研鑽、平成25年より大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、平成26年より救急病院で日々修練しております。

■メッセージ
私はこれまで消化器外科や心臓血管外科を研鑽して参り、現在は救急医学診療を中心に地域医療に貢献しております。日々の診療のみならず学会発表や論文執筆等の学術活動も積極的に行っております。その他、学校で救命講習会や「チームメディカル:最前線の医療現場から学ぶ」をテーマに講演しました。以前にはテレビ大阪「やさしいニュース」で熱中症の症状と予防法を丁寧に解説しました。大阪マラソンでは、大阪府医師会派遣医師として救護活動を行いました。