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マグネシウムの計測方法・検査方法・測定方法

マグネシウムはどこに存在するか

マグネシウムはどこに存在するか

体内のマグネシウム状況を調べるために、よく血清マグネシウム値を参考にする場合がありますが、これは正しく状況を捉えきれていない可能性があります。

なぜならば、体内マグネシウムの99%以上は細胞内にイオンとして存在し(骨に約53%、筋肉に約27%、軟部組織に約19%)、血清には1%未満のマグネシウムしか存在しないため、血清のマグネシウム値が必ずしも体内全体のマグネシウム状況を反映しているとは言えないからです。※

※引用データ「臨床医療におけるマグネシウムの重要性」

PubMed Central (PMC)

The scientific literature provides extensive evidence of wid…

※引用データ「診断と治療のためのマグネシウム状態の評価」

PubMed

Magnesium is an essential element needed for health. Even th…

経皮マグネシウム

ある日本人皮膚科医の研究では、患者に塩化マグネシウムを内服してもらうと同時に、血中マグネシウム濃度を計測し続けましたが、患者に血液中のマグネシウムの値が低い人はおらず、肌の改善も起こりませんでした。

しかしながら、経皮から塩化マグネシウムを塗布することで患者の症状が改善されることから、わずかなマグネシウムが皮膚細胞に欠乏するために様々な皮膚トラブルが起こることが分かりました。

マグネシウムはよほどの不適切な食生活をしない限り血液中には不足せず、不足しそうになると逆に細胞内から補おうとしてしまいます。血液中に十分量のマグネシウムがあると、マグネシウムを内服しても皮膚には届かず、すみやかに排泄されてしまうことも判明しました。

経皮吸収マグネシウムの効用は、こちらのページをご覧ください。

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マグネシウム摂取への認識の変化

マグネシウム摂取の認識

「マグネシウムは不足しにくい栄養素」という考え方が従来は一般的でしたが、この数十年の欧米でのマグネシウム研究の目覚ましい発展により、マグネシウムは体内に不足しているケースが多く、それにより様々な疾患がもたらされているということが分かってきました。

血清検査は、細胞内のマグネシウム値がどのようなものであっても、ほぼ常に正常です。

血清のマグネシウムは、体の他の部分のマグネシウムと相関関係がありません。実際に、ストレスがたまっていると、私たちの体はマグネシウムを血液中に投げ込み、残りの体はひどく不足していても、一見正常レベルに見えるのです

※「Transdermal Magnesium Therapy」by Dr. Mark Sircus

主な体内マグネシウム検査方法

検査方法

血中イオン化マグネシウム濃度検査(Blood Concentration Of Ionized Magnesium)

血中イオン化マグネシウム濃度は、細胞内遊離マグネシウム濃度とよく相関しています。欧米において数千人もの患者の検査成果がこの検査の正確さを表しており、著名な雑誌にも発表されたことから、血液イオン化マグネシウム検査は、非常に洗練された検査だと考えられています。

細胞内遊離マグネシウム濃度検査

核磁気共鳴分光法(Nuclear Magnetic Resonance Spectrometry)によるこの方法は、マグネシウム濃度を測定する優れた方法の一つですが、コストが高く実用的ではありません。

舌下マグネシウム検査

IntraCellular Diagnostics社が提供するEXAテスト®︎は、舌下の上皮細胞から細胞内のミネラルを正確に測定する、安全で体に優しい手段です。心臓手術などにあたり細胞マグネシウム値を測定するテスト。医師が舌の下からサンプルを痛みを与えることなく採取した後、スライドに貼り付け、検査会社に送られ測定されます。

マグネシウム負荷量検査

マグネシウムの摂取量に応じた尿中マグネシウム排泄量を測定します。マグネシウムの欠乏度が軽い人でも、欠乏の確認することに成功しました。腎機能が正常である場合には正確な検査だと見なされています。

 

一日に必要なマグネシウム摂取量は、こちらのページをご覧ください。

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著者について

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早稲田大学理工学部卒業後、栄養関連の商品開発・情報編集などに15年以上従事。固定観念に囚われず、世界の新しい情報をいち早くキャッチし、既存のデータと組み合わせて新しい付加価値を生み出すことを心がけている。
趣味は、欧米の臨床試験データや研究論文を貪り読むこと。