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糖代謝異常を予防するのに今マグネシウムが注目されている?

【はじめに】

糖代謝異常とは、現代病として注目される糖尿病と密接に関連している状態であり、インスリン抵抗性とも深く関係性を有しています。

糖代謝において重要な働きをするインスリンホルモンが十分に分泌されていなかったり、分泌量はあったとしても細胞に機能的に働きかけられなかったりすると、糖代謝異常が起こります。

そして、これまで積み重ねられてきた知見から、マグネシウムの欠乏が急性心筋梗塞や脳血管疾患などの生活習慣病に加えて糖代謝異常の発症などに関与していることが判明しつつあります。

免疫機構を含む生体の微妙な恒常性を維持するために、マグネシウムは広範囲にわたって深く機能していると言われています。

今回は、糖代謝異常を発症しないために日常生活においてマグネシウム製品を取り入れる重要性について説明します。

【第1章】糖代謝異常とは?

一般的に、健康な人の体では、食事などで摂取した糖分はエネルギー源となるブドウ糖に変換されて、血液によって全身に送られ、余剰に余ったエネルギーは、肝臓や筋肉などに蓄えられています。

食事をしていない時間帯は、その備蓄されたエネルギーが少しずつ血液中に放出されることで、一定の血糖値を保つようになっていて、この主要な働きを普段から司っているのが、インスリンというホルモンであり、これらの一連の流れを「糖代謝」と呼んでいます。

糖代謝異常とは空腹時または食後の血糖値が異常に高くなった状態を指しており、血糖値を正常範囲に下げる役割を有するインスリンホルモンの働きが、肥満やインスリン抵抗性、インスリン分泌能低下などによって減弱されることによって引き起こされます。

糖代謝異常は、空腹時または食後の血糖値に応じて、糖尿病とその予備群に大別されます。

インスリンの分泌量が少なくなる「インスリン分泌不全」は、インスリンを分泌している膵臓がうまく働かなくなっている状態であり、十分量のインスリンが分泌されているにもかかわらず、細胞に正常に働きかけられなくなる状態を「インスリン抵抗性」と呼びます。

細胞の表面には「インスリン受容体」と呼ばれる鍵穴のようなものがあります。

受容体に鍵となるインスリンがはまることで初めて、細胞がブドウ糖を取り込むようになりますが、インスリン抵抗性がある場合にはインスリン受容体の感度が悪く、十分量のインスリンが分泌されても、細胞はブドウ糖を取り込むことができません。

インスリン抵抗性の状態が続くと、自然と糖代謝異常に陥って、血糖値が健常よりも上昇して異常をきたすことに繋がります。

【第2章】糖代謝異常を改善させるためにマグネシウム製品を取り入れる重要性

近年増加の一途をたどる肥満は、糖代謝異常、高血圧症、脂質異常症など様々な代謝疾患の原因となります1)。

糖代謝異常を引き起こす主な原因は肥満であるため、普段からバランスの良い食事を心がけて摂取カロリーを適度にする、あるいは定期的に運動習慣を身につける対策を講じることが重要です。

単純に糖代謝異常が起こっただけでは、糖尿病にはならず、軽度の糖代謝異常であれば、食事療法や運動療法によって状態を改善することが期待できます。

糖代謝を改善するために重要な運動習慣は糖の利用を効率的に促進させるため、血糖値を上手くコントロールするのにも役立ちます。

「ややきつい」と感じる中等度のレジスタンス運動などを含めて、定期的な運動を実践することは、糖を利用するだけでなく内臓脂肪を減らしてインスリンの働きを高めることができるメリットもあります。

日々の食事内容は、バランスを意識して自分の活動量に応じたエネルギー摂取量を目標にして、食べ過ぎることなく、油ものの摂取を減らして野菜を多く摂り、腹八分目に抑えることが重要なポイントとなります。

そして、マグネシウムは日々の生活において例えば飲酒時などにも消費されますし、食事から得られる糖質成分をエネルギーとして燃焼させるときにも大量に使用されることが知られています。

従来から本邦では日常生活内で積極的に意識してマグネシウムを摂取している方は比較的少なく、マグネシウムの摂取量が減少することで糖代謝異常など様々な病気に陥りやすいことが問題視されてきました。

そういった背景を受けて、近年では効率よく簡便にマグネシウム成分を補うことができるマグネシウムサプリメントやマグネシウムクリームという製品を日常的に活用する人も数多く存在しています。

2012年に米国のケース・ウェスタン・リザーブ大学、南フロリダ大学、カリフォルニア大学らの合同研究者らによって、マグネシウムが炎症性サイトカイン産生を減少させる自然免疫調節機序を担っている可能性に関する報告がされました2)。

そして、マグネシウム自体は血液中に約1%程度しか存在していないものの、これまでの数々の研究によって重要な生体因子のひとつであると言われています。

人間の身体の内部では、マグネシウムという成分は通常では多くの酵素を活性化する重要な役割を担っており、生命維持に必要な様々な代謝機構に関与しているファクターと言われています。

マグネシウムは、ミネラル成分のひとつであり、体内で多くの酵素の働きを助けていると同時に、実際にエネルギー産生機構に深く関与しております。

マグネシウムは、普段摂取している栄養素の合成や分解に携わる工程以外にも遺伝情報の発現、そして免疫機能の維持などにも寄与していますから、マグネシウムが生体内で欠乏すると糖代謝異常の発症リスクが上昇すると考えられます。

通常では、マグネシウムは主に植物性・動物性食物、そして飲料に広く含まれているとされており、ホウレンソウのような緑色の葉野菜、マメ科植物、ナッツ類なども優れたマグネシウム成分の供給源となり得ます。

一方で、最近では健康志向が高まる中で、自分の食生活に不安を抱く人や健康増進を深く求める方々がいわゆる健康食品の一つであるサプリメントに期待をかけて、日常的に摂取されています。

生体の微妙な恒常性の維持をしている観点から、マグネシウムという物質は広範囲にわたって我々の身体において深く機能しているがゆえに昨今でもサプリメントなどの健康食品類が注目されているのです。

同様に、これまでにオーソモレキュラー医学会はマグネシウム摂取の必要性を度々に渡って強く訴えており、極端な緩下作用を生じることなく適切な用量でマグネシウムを取り入れる方法として経皮マグネシウムを推奨しています。

日本人はマグネシウム不足になりやすく、半数以上の方が理想値には達していないことからも、食事やサプリメント以外の方法で毎日でも使用できる経皮マグネシウムクリーム製品が勧められています。

こうした観点から、糖代謝異常の症状を改善させるためにも最低限のマグネシウムを摂取することが重要であり、その手段としてサプリメントや経皮的クリームなどのツールを上手く活用する必要があると考えられます。

【まとめ(おわりに)】

食べものから摂取したエネルギーを使って、余分なエネルギーを備蓄するために重要なのが糖代謝です。

健康な方であれば、血糖値を上げたり下げたりするためのインスリンホルモンが正常に働いているため、血糖値が上昇しすぎてしまうことはありませんが、なんらかの原因によって血液中のブドウ糖が増える、HbA1cの値が高くなる、あるいは尿糖が検出される場合には糖代謝が異常をきたしている可能性があります。

何か異常があって心配する場合には、早めに糖尿病内科など専門の医療機関で相談するようにしましょう。

そして、私たちのからだの中に確かに存在して色々な生命活動をサポートしてくれているミネラルの中でも、特に現代の人々における心身の健康のために欠かせない代表格が、「マグネシウム」です。

マグネシウムは人体を構成するミネラルの中でも必要量が最も多く、現代人の食生活では不足しやすい栄養素であるので、自分に適したサプリメントや経皮吸収型クリームなどの製品を選択して補給することを心がけることが重要な観点となります。

今一度日々の食事内容や生活習慣スタイルを見直しながら、マグネシウム成分の摂取方法を工夫することによって糖代謝異常を引き起こさないためにも有意義な生活をみんなで過ごしましょう。

今回の情報が少しでも参考になれば幸いです。

【引用文献】

1) 藤坂 志帆:防風通聖散による腸内細菌を介した糖代謝改善作用. ファルマシア. 2022 年 58 巻 6 号 p. 563-566

DOI https://doi.org/10.14894/faruawpsj.58.6_563

2)Sugimoto J, Romani AM, Valentin-Torres AM, Luciano AA, Ramirez Kitchen CM, Funderburg N, Mesiano S, Bernstein HB. Magnesium decreases inflammatory cytokine production: a novel innate immunomodulatory mechanism. Journal of Immunology 188:6338-46, 2012.

DOI http://www.jimmunol.org/content/188/12/6338

著者について

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■専門分野
救急全般、外科一般、心臓血管外科、総合診療領域

■プロフィール
平成19年に大阪市立大学医学部医学科を卒業後に初期臨床研修を2年間修了後、平成21年より大阪急性期総合医療センターで外科後期臨床研修、平成22年より大阪労災病院で心臓血管外科後期臨床研修、平成24年より国立病院機構大阪医療センターにて心臓血管外科医員として研鑽、平成25年より大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、平成26年より救急病院で日々修練しております。

■メッセージ
私はこれまで消化器外科や心臓血管外科を研鑽して参り、現在は救急医学診療を中心に地域医療に貢献しております。日々の診療のみならず学会発表や論文執筆等の学術活動も積極的に行っております。その他、学校で救命講習会や「チームメディカル:最前線の医療現場から学ぶ」をテーマに講演しました。以前にはテレビ大阪「やさしいニュース」で熱中症の症状と予防法を丁寧に解説しました。大阪マラソンでは、大阪府医師会派遣医師として救護活動を行いました。