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冷房病を予防するのに今マグネシウムが注目されている?

【はじめに】

暑い日が続く夏季シーズンになると、冷房を利用する機会も増えて、身体の疲労感が溜まる、食欲が湧かずに胃腸の調子が悪くなるなど様々な心身の不調を呈する状態はいわゆる「冷房病」と呼ばれています。

こうした背景により、冷房病は誰にでも発症する可能性があるとされております。

そして、普段あまり意識することがなくても、私たちのからだの中に確かに存在して色々な生命活動をサポートしてくれているミネラルの中でも、現代人の心身の健康のために欠かせないもののひとつが、「マグネシウム」です。

マグネシウムは昔ながらの日本食では豊富に摂取できるものが多いとされています。

一方で、最近では複数のミネラルやビタミンを同時に補うことができるサプリメントによってマグネシウム成分を摂取する人も実在しています。

今回は、冷房病にならないためにマグネシウムのサプリメントを摂取する重要性などについて説明します。

【第1章】冷房病とは?

冷房病は、屋内外の気温差によって自律神経に異常が起こって体調を崩すことを指しています1)。

普段から体温が低めの方、もともと冷え性を呈する機会が多い場合には、冷房で身体が冷却されることでさらに体温が低くなりやすいために冷房病にかかるリスクが高いと指摘されています。

また、女性や高齢者は、大人の男性に比べると筋肉量が少ないと考えられ、熱成分を蓄える作用を有する筋肉組織が乏しいと冷房によって過度に身体が冷えやすく冷房病に罹患しやすい傾向があると伝えられています。

それ以外にも、常に一定の室温に保たれている環境下にいる人、あるいは動脈硬化や血管老化に伴って皮膚感覚が鈍くなっている場合には冷房病にかかりやすいと考えられます。

冷房病に陥ると、四肢末端が冷却されて、内臓を含めた全身の血流が悪化し、全身の身体がなかなか温まらずに発汗しにくくなることで、疲労物質や老廃物が体内に貯留する懸念が持たれています。

自律神経システムは身体の血流を調整しているのみならず、胃腸の蠕動運動の機能やホルモン分泌の調節などを司っており、冷房病で自律神経の調子が悪くなるとあらゆる心身の不調に繋がることが指摘されています。

【第2章】冷房病にならないためにマグネシウムサプリメントを摂取する重要性

冷房病による症状を改善させるためには、特別な治療法はなく、普段の生活習慣を見直すことが重要な観点となります。

冷房病は、不規則な生活習慣などによって自律神経のバランスが崩れることで起こりますので、日常的に充実したセルフケアを実践することで、身体の自律神経状態を整える必要性が高いと考えられます。

不規則な生活習慣を送っている状況に加えて、さらに冷房環境と屋外の気温差による体へのダメージが相乗することによって冷房病の症状は悪化すると言われているため、出来る限り冷房温度と外気との室温差は5℃以内に抑えるように設定しましょう。

したがって、自律神経のバランスを効率よく整備するためには、根本的な原因となっている生活習慣の見直しが重要なポイントであり、具体的には栄養バランスの優れた食事メニューを取り入れて、適度な運動を行ってストレス解消を図ることが効果的とされています。

そして、マグネシウムは1926年以来から生体にとって必須元素であることが知られています2)。

厚生労働省が制定している「日本人の食事摂取基準」では、マグネシウムの推奨摂取量は1日あたり成人男性でおよそ340~370mg、また成人女性では概ね270~290mgとなっています。

マグネシウムは、多くの体内酵素の正常な働きとエネルギー産生を助けるとともに、血液循環を正常に保つのに必要な栄養素ですので、普段の食生活などでビタミン群やミネラルなどの要素が欠乏すると、精神面での情緒不安定も起きやすくなると考えられています。

このような背景があるがゆえに、冷房病を予防するためには、普段から意識して食べ物やサプリメントなどからマグネシウム成分を摂取する必要性があると言えますね。

そして、冷房病に伴う不安定な心理状態を治すためには、日ごろから食事やサプリメントでマグネシウムを含めてミネラル成分をしっかりと摂取しておきたいものです。

マグネシウムは種実類(ごまやアーモンド、カシューナッツ、ヒマワリの種など)、海藻類(あおさや青のり、わかめ、とろろ昆布など)、そして豆類・大豆加工食品(豆腐や納豆、油揚げ、味噌、きなこなど)に多く含有されています。

原則として、ミネラルそのものは基本的には体内で十分な量を作ることができませんから、食品などから摂取する必要があります。

ところが、食事などで十分な量を取れない場合には市販で販売されて容易に手に入るサプリメントを活用する方法もあります。

通常では、サプリメントの容器には摂取量程度しか記載されていないことが多いため、飲むタイミングはいつが望ましいのか迷ってしまう人も多いです。

基本的には、いつどのようにサプリメントを飲んでもいいのですが、まずは食後に1日の目安量を分けて飲んでみることをお勧めします。

もし仮に、分けると飲み忘れてしまいそうな方は、一日の中で飲むタイミングを決めておくことが重要であり、朝起きてからの飲用、あるいは就寝前の飲用などを習慣にすることで、飲み忘れを防ぐことができます。

【まとめ(おわりに)】

冷房病は、室内外の気温差によって自律神経のバランスが崩れて、四肢末端の冷えや頭痛など風邪に類似した症状などを含めて心身に多彩な不調が出現する状態です。

冷房病における効果的な対策は、エアコン温度を適度に設定する、あるいは服装を調節するなど生活習慣を根本的に見直すことが有用であると考えられます。

そして、ミネラルの一種であるマグネシウムはそんな自律神経失調症に対して改善効果を発揮すると考えられます。

日々の食事内容やサプリメント栄養をうまく活用してマグネシウムの摂取方法を工夫することによって冷房病にならないように実り多い有意義な生活を送りましょう。

サプリメントは、体調や健康維持が目的のため、長く継続することが大切ですので、まずは数カ月程度継続してみることを意識しながら、今まで不足しがちだったマグネシウムをはじめとする栄養素を補うことで、徐々に満足いく結果が得られるようになるでしょう。

今回の情報が少しでも参考になれば幸いです。

引用文献

1)健達ねっとHP:冷房病とはどんな病気?冷房病の治し方や対策などについて紹介

DOI https://www.mcsg.co.jp/kentatsu/health-care/21531

2) 千葉百子、篠原厚子、松川岳久:マグネシウムと健康-栄養、医薬品、環境の観点から-. Biomedical Research on Trace Elements. 2011 年 22 巻 4 号 p. 59-65.
DOI  https://doi.org/10.11299/brte.22.59

 

著者について

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■専門分野
救急全般、外科一般、心臓血管外科、総合診療領域

■プロフィール
平成19年に大阪市立大学医学部医学科を卒業後に初期臨床研修を2年間修了後、平成21年より大阪急性期総合医療センターで外科後期臨床研修、平成22年より大阪労災病院で心臓血管外科後期臨床研修、平成24年より国立病院機構大阪医療センターにて心臓血管外科医員として研鑽、平成25年より大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、平成26年より救急病院で日々修練しております。

■メッセージ
私はこれまで消化器外科や心臓血管外科を研鑽して参り、現在は救急医学診療を中心に地域医療に貢献しております。日々の診療のみならず学会発表や論文執筆等の学術活動も積極的に行っております。その他、学校で救命講習会や「チームメディカル:最前線の医療現場から学ぶ」をテーマに講演しました。以前にはテレビ大阪「やさしいニュース」で熱中症の症状と予防法を丁寧に解説しました。大阪マラソンでは、大阪府医師会派遣医師として救護活動を行いました。