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足底腱膜炎を予防するのに今マグネシウムが注目されている?

【はじめに】

足底腱膜炎という病気は、あまり聞き慣れないかもしれませんが足底腱膜と呼ばれる足の裏側に存在している腱膜の組織が何かしらかの原因によって炎症を起こす状態です。

足底腱膜炎を発症すると足の衝撃が吸収されにくくなり足裏が痛くなる、あるいは足を蹴り出して歩く、走るなどの動作時において足底部の力学的バランスが悪化することが知られています。

そして、これまでの数々の研究においてマグネシウムというミネラル成分の摂取量が減少することで足底腱膜炎を含めて様々な疾患に陥りやすいと考えられるようになってきましたが、我が国では日常生活内で前向きにマグネシウムを摂取している方は少ないようです。

一方では、近年において効率よく簡便にマグネシウム成分を補うことができるマグネシウムサプリメントやマグネシウムクリームという製品を日常的に活用する人も数多く存在しています。

今回は、足底腱膜炎を起こさないために日常生活においてマグネシウム製品を取り入れる重要性について説明します。

【第1章】足底腱膜炎を引き起こす原因とは?

足底腱膜は普段からいわゆる土踏まずと呼ばれる足底部のアーチ状になっている構造を支えています。

この部分は、外力など日常的に足部に負担がかかる衝撃を吸収する役割を果たす以外にも、いったん足裏で吸収した物理的な衝撃力を逆方向に蹴り出すエネルギーとして変換する機能も有しています。

足底腱膜部に炎症が起こる足底腱膜炎は、スポーツ競技などで長時間立って歩くことを継続する、あるいは自分の足に適さない靴を履く、硬い道路でトレーニングを続けるなどの行動によって足底腱膜部に過剰な負荷が生じることで発症すると考えられています。

本疾患は、足の筋力不足や柔軟性低下などを背景にして運動競技を通じて足部分をオーバーユースすることで引き起こされますので、スポーツをする際などにはストレッチ運動をすると同時に練習環境やメニュー内容を調整することを念頭に置いておきましょう。

それ以外にも、扁平足や外反母趾などもともと足領域に変形などの異常所見がある場合にも足底にある腱膜部に負荷がかかって足底腱膜炎を発症することがありますので十分に注意を払いましょう。

【第2章】足底腱膜炎に罹患しないためにマグネシウム製品を取り入れる重要性

足底腱膜炎とは足底の腱付着部に起こる炎症を指しており、踵の痛みを呈する疾患のひとつであり、成人では足に治療を要する病気のなかで約10%程度を占めると言われておりしばしば難治性であると伝えられています1)。

仮に足底腱膜炎を罹患した場合には、まずはセルフケアとして足底腱膜部に痛みを自覚した場合には、1日2回ほど10分程度かけて患部を冷却するように心がけましょう。

そして、靴選びも重要な視点であり靴を履く際は自分の足の形に適したクッション性の優れた靴を選択すると共に着地する際の衝撃を少しでも緩和するためにインソールを挿入するなどを行って足底腱膜部にかかるストレスを和らげる対策を取り組みましょう。

ほとんどの場合には数か月程度で症状が軽快していくと言われていますが、万が一薬剤やリハビリを中心とした保存的治療で症状が改善せずに奏効しないケースでは、根治的な手術加療が考慮されます。

そして、マグネシウムは体内に多く含まれているミネラルの一種であり、一部の食物にも含有されていて、身体の中で補酵素や活性型物質として概ね300種類以上の酵素の働きを補助する役割を有しています。

マグネシウムが不足すると、糖尿病や高血圧、メタボリックシンドロームを含めた生活習慣病をはじめとして、肩こりや足のこむら返り、そして足底腱膜炎など筋骨格系組織にも様々な症状を引き起こすと伝えられています。

特に、マグネシウムというミネラル成分はカルシウムの作用を調整制御して全身の筋肉を収縮および弛緩させる役割を果たしています。

必須・主要ミネラルであるマグネシウムは身体に必要不可欠な栄養素なので、毎日の食事やサプリメントなどの栄養機能食品から充分に摂取しても悪い影響を及ぼすことはほとんどありません。

昨今注目を浴びている「サプリメント」は、ある成分が濃縮されて、錠剤やカプセルなど、通常の食品とは違う形をして作られた製品を指しており、最近ではサプリメントを通じてマグネシウムを補給する方法が一般的にも広く普及しています。

マグネシウムは、果物や野菜、そして経口サプリメントを組み合わせた食事成分として体内に摂取され、特に経口マグネシウムサプリメントに関しては成人1日あたりで約350 mgの摂取量以下であれば比較的安全域であると伝えられています2)。

また、これまでにオーソモレキュラー医学会はマグネシウム摂取の必要性を度々に渡って強く訴えており、極端な緩下作用を生じることなく適切な用量でマグネシウムを取り入れる方法として経皮マグネシウムを推奨しています。

日本人はマグネシウム不足になりやすく、半数以上の方が理想値には達していないことからも、食事やサプリメント以外の方法で毎日でも使用できる経皮マグネシウムクリーム製品が勧められています。

足底腱膜炎を引き起こさないためにも最低限のマグネシウムを摂取することが重要であり、その手段としてサプリメントや経皮的クリームなどのツールを上手く活用する必要があるでしょう。

【まとめ(おわりに)】

足底腱膜部は衝撃を吸収した外力などを蹴り出しするエネルギーとして変換して活用する機能も果たしているため、足底腱膜炎に罹患すると足底部が地面に着地する際の衝撃吸収力だけでなく蹴り出す力が低下して走りにくさや歩きにくさに繋がります。

本疾患は一時的に症状が改善しても将来的に再発することが広く知られており、症状を放置して病状が悪化すると侵襲的な手術を必要とするのみならず、日常的に運動やスポーツができず普段の生活が制限されますので早期的に専門医を受診して治療を実施しましょう。

そして、私たちのからだの中に確かに存在して色々な生命活動をサポートしてくれているミネラルの中でも、特に現代の人々における心身の健康のために欠かせない要素の代表格が、「マグネシウム」であると言われています。

マグネシウムは人体を構成するミネラルの中でも必要量が最も多く、現代人の食生活では不足しやすい栄養素であるので、自分に適したサプリメントや経皮吸収型クリームなどの製品を選択して補給することを心がけましょう。

今一度日々の食事内容や生活習慣スタイルを見直しながら、マグネシウム成分の摂取方法を工夫することによって足底腱膜炎を引き起こさないためにも有意義な生活をみんなで過ごしましょう。

今回の情報が少しでも参考になれば幸いです。

引用文献

1) 山田 将弘, 吉田 英樹, 羽木本 宗俊, 森 聡, 森寺 邦晃:圧力波療法(rESWT)を用いた足底腱膜炎の 治療成績および至適治療回数. 理学療法科学. 2020 年 35 巻 1 号 p. 125-128.

DOI https://doi.org/10.1589/rika.35.125

2) Guerrera MP, Volpe SL, Mao JJ. Therapeutic uses of magnesium. American Family Physician 80:157-162, 2009.

DOI http://www.aafp.org/afp/2009/0715/p157.html

著者について

■専門分野
救急全般、外科一般、心臓血管外科、総合診療領域

■プロフィール
平成19年に大阪市立大学医学部医学科を卒業後に初期臨床研修を2年間修了後、平成21年より大阪急性期総合医療センターで外科後期臨床研修、平成22年より大阪労災病院で心臓血管外科後期臨床研修、平成24年より国立病院機構大阪医療センターにて心臓血管外科医員として研鑽、平成25年より大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、平成26年より救急病院で日々修練しております。

■メッセージ
私はこれまで消化器外科や心臓血管外科を研鑽して参り、現在は救急医学診療を中心に地域医療に貢献しております。日々の診療のみならず学会発表や論文執筆等の学術活動も積極的に行っております。その他、学校で救命講習会や「チームメディカル:最前線の医療現場から学ぶ」をテーマに講演しました。以前にはテレビ大阪「やさしいニュース」で熱中症の症状と予防法を丁寧に解説しました。大阪マラソンでは、大阪府医師会派遣医師として救護活動を行いました。