×

まだ間に合う!?不安定狭心症を予防するためにやっておくべきこと

【はじめに】

心臓を動かしている心筋は酸素を豊富に含んだ血液を絶えず24時間必要としており、その栄養分となる血液を心臓に送る役割をしている血管は、大動脈が心臓の左心室から出た部位で枝分かれしている左右の冠動脈です。

狭心症という病気は、この冠動脈領域に動脈硬化性変化が引き起こされることで血管の内側が狭くなり心筋への血流が乏しくなる結果として発症します。

冠動脈が急に完全に閉塞すると、心臓の筋肉に栄養が運べずに心筋が壊死することを急性心筋梗塞と呼称していますが、狭心症の中でも発症してからすぐに心筋梗塞という病気に移行する危険なタイプを不安定狭心症と呼んでいます。

そして、心臓病の一つである不安定狭心症を予防するためにマグネシウムは有効な要素であるという考え方も徐々に知られてきています。

マグネシウムは昔ながらの日本食から豊富に摂取できると知られていますが、近年では効率よく簡便にマグネシウム成分を補うことができるマグネシウムサプリメントやマグネシウムクリームという製品を日常的に活用する人も数多く存在しています。

今回は、不安定狭心症にならないために普段からマグネシウム製品を取り入れる重要性などについて説明します。

【第1章】不安定狭心症になる原因とは?

狭心症は心筋虚血を主な原因とする胸痛症状を呈する症候群であり生活の質を低下させるのみならず、心筋虚血に伴う致死性不整脈による突然死を引き起こすことがあります。

さらに、本疾患では繰り返す心筋虚血による心機能低下、冠動脈プラークの不安定化による不安定狭心症への移行発症など多くの生命を脅かすイベントに繋がる重大な疾患と考えられています1)。

特に、不安定狭心症という病気は冠動脈の内側に微小な血栓やコレステロール成分が貯留することで血管の内径が狭くなると、当然のことながら血液の流れが悪くなることで心臓に十分な栄養分を供給できなくなることで胸痛症状や胸の圧迫感が出現します。

本疾患を含めた狭心症の原因はほとんどが動脈硬化であることが知られており、加齢に伴って誰にでも発症する可能性があります。

また、マグネシウム成分は動脈硬化など様々な疾病とも密接に関連しており、必要なエネルギー栄養素であるマグネシウムが生体内で不足すると、虚血性心疾患、高血圧や糖尿病に罹患しやすく不安定狭心症にも患いやすくなるという考え方も普及しています。

ここ最近になって、健康維持増進と長寿に不可欠な「アンチエイジングミネラル」としてマグネシウムは注目されており、食事などからのマグネシウム摂取不足が高血圧や冠攣縮性狭心症などの発症要因のひとつとして深く関わっていることが判明しつつあります。

マグネシウムは日々の生活において栄養状態悪化時などにも浪費されやすく、食事から得られる糖質成分をエネルギーとして燃焼させる際に大量に消耗されます。

必要なエネルギー栄養素であるマグネシウムが数々の理由で生体内において不足しますと、食品の体内利用に異常反応をきたす結果として不安定狭心症を含む冠動脈疾患を襲来させることに繋がると伝えられています。

【第2章】不安定狭心症にならないためにマグネシウム製品を取り入れる重要性

一般的には、狭心症の中でも胸痛症状が突如として自覚されて悪化傾向を認める場合、あるいは心機能が顕著に悪化して命の危険が迫る場合、そして不安定狭心症と診断された場合などでは迅速に精査加療が必要となってくると指摘されています。

さらに、冠動脈疾患を引き起こす因子として知られている高血圧や糖尿病、脂質異常症などが併存する場合には、食事療法や運動療法なども取り入れることが肝要です。

そのほかにも、適正体重を維持する、あるいは発作を誘発するとされている過労やストレスを避ける、寒い時期に身体を急に冷やすことなどは極力回避するように心がけましょう。

以前には国立循環器病研究センターなどの研究者らが日本人の食事からのマグネシウム摂取量と冠動脈疾患リスクに関する疫学的な調査を実施しており、食事からのマグネシウム摂取量の増加は冠動脈疾患の発症リスクを低下させることが示されました2)。

一般的には、アオノリ、昆布、ヒジキなどの海藻類、大豆、納豆などの豆類、しらす干し、干しエビ、アサリなどの魚介類、アーモンドなどの種実類などにマグネシウムは多く含まれています。

原則として、マグネシウムなどのミネラルそのものは基本的には体内で十分な量を作ることができませんから、食品などから摂取する必要があります。

一方で、食事などで十分な量を取れない場合には市販で販売されて容易に手に入るサプリメントを活用する方法もあります。

そして、これまでにオーソモレキュラー医学会はマグネシウム摂取の必要性を度々に渡って強く訴えており、極端な緩下作用を生じることなく適切な用量でマグネシウムを取り入れる方法として経皮マグネシウムを推奨しています。

日本人はマグネシウム不足になりやすく、半数以上の方が理想値には達していないことからも、食事やサプリメント以外の方法で毎日でも使用できる経皮マグネシウムクリーム製品が勧められています。

総合的に考慮すると、不安定狭心症を予防するためには、普段から意識して食べ物やサプリメント、あるいは経皮吸収型クリーム製品などからマグネシウム成分を摂取する必要性があると言えるでしょう。

【まとめ(おわりに)】

狭心症という病気においては、動脈硬化などによって冠動脈の血管の内径が狭くなることで締め付けられるような胸の痛み、あるいは冷や汗や息苦しさなどを自覚することがあります。

そして、我々の体内ではミネラル成分が様々な身体機能を正常に保つために多彩な役割を担っていますが、中でも近年において生活習慣病や不安定狭心症などの予防対策として重要な位置づけとして考えられているのが「マグネシウム」です。

もし周りに不安定狭心症に関して心配事を抱えている人がいたら、十分にバランスの取れた食べ物を毎日の中で規則正しく取り入れることを推奨すると同時に、特にマグネシウムを中心としたミネラル成分の栄養素を前向きに摂取するように教えてあげて下さいね。

そして、日々の食事内容やサプリメント栄養、経皮吸収型クリームなどを上手に活用してマグネシウムの摂取方法を工夫することで不安定狭心症にならないように実り多い有意義な生活を送りましょう。

今回の情報が少しでも参考になれば幸いです。

引用文献

  1. 下川 宏明:第2・第3の狭心症:冠攣縮性狭心症と微小血管狭心症. 日本内科学会雑誌, 2019 108 9 p. 1883-1889.

DOI https://doi.org/10.2169/naika.108.1883

  1. Kokubo Y, Saito I, Iso H, Yamagishi K, Yatsuya H, Ishihara J, Maruyama K, Inoue M, Sawada N, Tsugane S for the JPHC Study Group. Dietary magnesium intake and risk of incident coronary heart disease in men: A prospective cohort study. Clinical Nutrition, 2017 (in press).

DOI https://doi.org/10.1016/j.clnu.2017.08.006

著者について

+ posts

■専門分野
救急全般、外科一般、心臓血管外科、総合診療領域

■プロフィール
平成19年に大阪市立大学医学部医学科を卒業後に初期臨床研修を2年間修了後、平成21年より大阪急性期総合医療センターで外科後期臨床研修、平成22年より大阪労災病院で心臓血管外科後期臨床研修、平成24年より国立病院機構大阪医療センターにて心臓血管外科医員として研鑽、平成25年より大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、平成26年より救急病院で日々修練しております。

■メッセージ
私はこれまで消化器外科や心臓血管外科を研鑽して参り、現在は救急医学診療を中心に地域医療に貢献しております。日々の診療のみならず学会発表や論文執筆等の学術活動も積極的に行っております。その他、学校で救命講習会や「チームメディカル:最前線の医療現場から学ぶ」をテーマに講演しました。以前にはテレビ大阪「やさしいニュース」で熱中症の症状と予防法を丁寧に解説しました。大阪マラソンでは、大阪府医師会派遣医師として救護活動を行いました。