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骨粗鬆症を予防するのに今マグネシウムが注目されている?

【はじめに】

骨粗鬆症とは、骨の強度が低下して脆弱になって、骨折しやすくなる病気であり、主に女性ホルモンが欠乏する、あるいは運動不足などに関連する生活習慣が危険因子として考えられています。

一般的に認識されている骨粗鬆症では、加齢や女性ホルモンのエストロゲンが欠乏するため、特に閉経後の高齢女性が発症しやすいと言われています。

骨粗鬆症に罹患すれば些細なことで骨折しやすくなるだけでなく、身体全体の不調を招きかねない疾患ですので十分に注意する必要があります。

そして、マグネシウムは生体内で様々な反応に関係する必須電解質のひとつであり、生体内ではそのほとんどが骨や筋肉などの組織に存在していると言われています1)。

我が国でも日常生活内で前向きにマグネシウムを摂取している方は少なく、これまでにもマグネシウムの摂取量が減少することで様々な病気に陥りやすいことが問題視されてきました。

そんな中で、近年では多種多様のミネラルを同時に効率よく簡便に補うことができるサプリメントという製品によってマグネシウム成分を摂取する人も数多く存在しています。

今回は、骨粗鬆症にならないためにマグネシウムサプリメントを摂取する重要性について説明します。

【第1章】骨粗鬆症とは?

世界保健機関によると「骨粗鬆症は低骨量と骨組織の微細構造の異常を特徴としており、骨の脆弱性が増大して骨折の危険性が増大する疾患である」と定義しています2)。

骨粗鬆症とは、骨の強度が低下することで引き起こされると考えられており、骨の強度を規定する要因としては、骨密度と骨質が挙げられ、約70%が骨密度、残りの30%前後は骨質に影響されると言われています。

健康な骨の維持には骨の形成や吸収といった代謝のバランスが鍵となりますが、加齢に伴うビタミンDや副甲状腺ホルモンの働きの異常性変化によって骨代謝のバランスが崩れていきます。

特に女性の場合には、閉経や加齢によって骨の分解を抑制するエストロゲンというホルモンの分泌が急速に低下する結果、骨の形成が吸収に追いつかなくなり、より骨が脆弱になる方向性へと傾きます。

これら以外にも、無理なダイエットや偏食により栄養バランスが崩れてしまうと、カルシウムやタンパク質、ビタミン群などが不足して骨量が減りやすくなります。

骨粗鬆症では基本的に自覚症状が乏しく、背中が丸くなる、身長が縮むなどの症状が少しずつ認められるため、いわゆる「病気」と気付かずに放置する、あるいは気付いた時には病状がかなり進行していたということも多い疾患です。

年齢を重ねるごとに身長が縮むことはよくありますが、加齢の影響だけではなく、身長低下の主な原因は骨粗鬆症であると指摘されており、本疾患では骨が脆弱になって、背骨がつぶれてしまい身長が縮むことがあります。

骨粗鬆症における初期段階では、特に痛み症状も強くなく、外観などにも明らかな変化は見られませんが、時に背中から腰部にかけて重苦しく疲れやすいという症状を自覚する場合があります。

これらの症状は、骨減少所見が背骨の領域に引き起こされやすく、脆弱化した背骨の負担を周囲の筋肉で補おうとするために、異常な緊張がかかって筋疲労が生じることによって出現します。

病状が進行すると腰背部痛が出現して、外観的にも背中や腰が曲がって円背の姿勢を呈して、身長も有意に低くなり、X線レントゲン検査でも明確に骨の粗鬆化、背骨の椎体変形、あるいは背骨が上下から押しつぶされる圧迫骨折もよく見受けられるようになります。

【第2章】骨粗鬆症にならないためにマグネシウムサプリメントを摂取する重要性

骨粗鬆症における治療では、腰背部痛など疼痛症状の乏しい場合には、骨量の減少を少しでも改善して、骨折を予防することが治療の大原則となります。

一方で、背中の痛み症状などを認める際には、まずは患者さんの苦痛である疼痛症状を緩和することが基本となり、特に急性期治療では、安静、湿布、消炎鎮静剤の内服、痛み止めの坐薬などが使用されることになります。

万が一、圧迫骨折などを伴う場合には、骨折の治療が最優先となり、保存的治療で治療ができる際にはギプス固定や体幹コルセットを装着することになります。

また、大腿骨頚部骨折など手術治療が求められるケースでは、早期的に離床することを目標として、骨接合術(ヒップスクリュー)や人工骨頭置換術などの根治的治療が実施されます。

全般的に骨折を助長させるリスク因子とされている骨粗鬆症という疾患は予防が非常に重要な病気であり、常日頃からカルシウムを摂取するだけでなく、マグネシウム、ビタミンDやビタミンK類、リン、適量のたんぱく質を摂取することも必要です。

カルシウムは骨の材料になっていることはよく知られていますが、実際には骨はカルシウム物質だけで構成されているわけではありません。

骨はタンパク質であるコラーゲン成分にカルシウムやマグネシウムなどのミネラルが固着して成長しており、骨密度を高めるためにはタンパク質やマグネシウムなどの主要ミネラルもたくさん摂取する必要があると言えます。

そもそも人間の身体の内部ではマグネシウムという成分は通常では多くの酵素を活性化する重要な役割を担っており、骨代謝を始めとして生命維持に必要な様々な代謝機構に関与しているファクターと言われています。

そして、昨今注目を浴びている「サプリメント」は、ある成分が濃縮されて、錠剤やカプセルなど、通常の食品とは違う形をして作られた製品を指しており、最近ではサプリメントを通じてマグネシウムを補給する方法は一般的に普及され多くの人が利用しています。

マグネシウム不足を解消するために、1日で約300mg程度の摂取が到達目標として掲げられていますが、この到達量を食品だけで全てまかなうとなるとかなり大変であることからマグネシウム摂取手段として市販のサプリメントを工夫して利用することが期待されます。

骨粗鬆症にならないためにも最低限のマグネシウムを摂取することが重要であり、その手段としてサプリメントを上手く活用する必要があると考えられます。

【まとめ(おわりに)】

高齢になると骨を合成して製造するスピードや機能が低下するため、骨密度が減少して骨粗鬆症を発症しやすくなると言われています。

また、生活習慣が乱れて食事バランスが悪くなると、骨を形成するために必要なカルシウムやビタミン群などの栄養素が十分に摂取できなくなることで骨粗鬆症を引き起こしやすくなります。

骨粗鬆症とは、骨が弱くなり、骨折しやすくなる病気であり、一度背骨に骨折が生じると、再骨折の危険性も上昇しますので、気になる症状があれば、放置せずに速やかに医療機関を受診しましょう。

日常生活に重大な支障をきたす骨粗鬆症に罹患しないために数々の予防策をあらかじめ講じることは重要な観点となる中で、私たちのからだの中に確かに存在して色々な生命活動をサポートしてくれているミネラルの中でも、特に現代の人々における心身の健康のために欠かせない代表格が、「マグネシウム」です。

近年の調査によると約3割の方が健康食品を毎日利用しており、さらに8割程度の方が実際にこれまでにサプリメント製品を利用した経験があるというのです。

カルシウムのみならずマグネシウムは人体を構成するミネラルの中でも必要量が最も多く、現代人の食生活では不足しやすい栄養素であるので、自分にあったサプリメントを選択して補給するように意識しましょうね。

今一度日々の食事内容を見直しながら、サプリメントもうまく活用してマグネシウム成分の摂取方法を工夫することによって骨粗鬆症にならないためにも有意義な生活をみんなで過ごしましょう。

今回の情報が少しでも参考になれば幸いです。

引用文献

1) 中村 忠博, 松永 典子, 樋口 則英, 北原 隆志, 佐々木 均:酸化マグネシウム製剤の腎機能低下患者における血清マグネシウム値への影響. 日本腎臓病薬物療法学会誌.2013年2巻1号.p.3-9.

DOI  https://doi.org/10.24595/jjnp.2.1_3

2)水戸 奈津美, 佐藤 綾香, 佐藤 明広, 伊勢田 大地, 横山 蓮, 渡邉 好孝:理学療法士から広める骨粗鬆症の予防―骨粗鬆症リエゾンサービスと骨粗鬆症マネージャーの紹介―. 理学療法の歩み. 2021 年 32 巻 1 号 p. 35-40

DOI https://doi.org/10.11342/mpta.32.35

 

著者について

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■専門分野
救急全般、外科一般、心臓血管外科、総合診療領域

■プロフィール
平成19年に大阪市立大学医学部医学科を卒業後に初期臨床研修を2年間修了後、平成21年より大阪急性期総合医療センターで外科後期臨床研修、平成22年より大阪労災病院で心臓血管外科後期臨床研修、平成24年より国立病院機構大阪医療センターにて心臓血管外科医員として研鑽、平成25年より大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、平成26年より救急病院で日々修練しております。

■メッセージ
私はこれまで消化器外科や心臓血管外科を研鑽して参り、現在は救急医学診療を中心に地域医療に貢献しております。日々の診療のみならず学会発表や論文執筆等の学術活動も積極的に行っております。その他、学校で救命講習会や「チームメディカル:最前線の医療現場から学ぶ」をテーマに講演しました。以前にはテレビ大阪「やさしいニュース」で熱中症の症状と予防法を丁寧に解説しました。大阪マラソンでは、大阪府医師会派遣医師として救護活動を行いました。