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まだ間に合う!?一過性脳虚血発作を予防するためにやっておくべきこと

【はじめに】

健常者の脳構造では、多くの重要な血管が張り巡らされており、そこから脳実質に必要な栄養と酸素が供給されています。

しかし、血管の動脈硬化性変化などによって脳血管の一部が細くなり閉塞してしまうと、脳組織へ十分な酸素や栄養が供給されなくなることで、血流を受けている部分の脳に障害が生じて片麻痺や呂律困難などの症状が引き起こされます。

本疾患は脳梗塞に準じた病気として位置づけられており、肥満、糖尿病、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病を有する方が罹患しやすく、脳血管の動脈硬化を悪化させることで発症の危険性を高めると考えられています。

そして、マグネシウムの欠乏が高血圧や心筋梗塞症、糖尿病、そして一過性脳虚血発作を含む脳血管疾患などの発症に関与していることが判明してきており、マグネシウムというミネラルは種々の生体機能に重要な役割を果たしています1)。

マグネシウムは昔ながらの日本食では豊富に摂取できるものが多いとされていますが、その一方で複数のミネラルやビタミンを同時に補うことができるサプリメントなどの健康食品によってマグネシウム成分を摂取するケースも最近では散見されます。

近年では効率よく簡便にマグネシウム成分を補うことができるマグネシウムサプリメントやマグネシウムクリームという製品を日常的に活用する人も数多く存在しています。

今回は、一過性脳虚血発作にならないために普段からマグネシウム製品を取り入れる重要性などについて説明します。

【第1章】一過性脳虚血発作になる原因とは?

まずは、太い主要動脈血管や心臓内に血の塊である血栓成分が形成されて、その一部が飛散して脳の細い血管を詰まらせることによって一過性脳虚血発作を発症します。

閉塞する責任血管から酸素供給されている脳の支配部位は、血液栄養が不足する事で虚血性変化と呼ばれる障害を受けることになり、これによって各種の神経症状が出現することになります。

この行程は通常の脳梗塞と同様のメカニズムになりますが、本疾患では形成された血栓がごく小さい場合が多く自然に血栓が溶解されて脳血流が自然と再開するために短時間で神経症状も消失してしまいます。

また、メタボリックシンドロームなどの生活習慣病を背景に元々脳に血液を送る血管そのものが細くなっている方では、何かしらかの契機によって一時的に血圧が低下することがあり、一部の脳組織への血流が大幅に減少することで脳虚血状態になります。

短期間で血圧が正常範囲内に復帰すれば脳血流も相対的に増加しますので顕著な神経症状は軽快して改善することになりますが、再度血圧が下がると一過性脳虚血発作を繰り返すことに繋がりますので注意が必要です。

また、近年ではマグネシウム成分が動脈硬化など様々な疾病·病態とも密接に関連していると考えられており、必要なエネルギー栄養素であるマグネシウムが不足すると一過性脳虚血発作における症状を襲来させることに結び付くことになります。

【第2章】一過性脳虚血発作にならないためにマグネシウム製品を取り入れる重要性

万が一にも一過性脳虚血発作を発症した場合には、主たる原因によって治療方法は若干異なりますが、症状の重症化や脳梗塞への移行を予防する事が重要な観点となります。

心房細動や弁膜症などの心臓疾患が原因で血栓が生じて一過性脳虚血発作を引き起こしたケースでは、抗凝固薬などを内服する治療が行われますし、生活習慣病関連で脳血管の微小障害が主因となっている方では、抗血小板薬を服用する治療が実践されます。

もちろん、本疾患の背景として高血圧や糖尿病、脂質異常症などの動脈硬化リスクを高める因子である疾病がある場合にはそれらに対する積極的な治療も同時に検討されます。

通常では、好ましくない生活習慣を基盤として罹患しやすい一過性脳虚血発作を始めとする動脈硬化疾患に対してはいわゆる食事療法や運動療法などによって血管病変を改善することを目標とした治療成果を目指します。

そんな食事療法の一環の代表格としてマグネシウムが挙げられ、主要ミネラルであるマグネシウム成分は一過性脳虚血発作の発症抑制を含めて健康を維持するために必須の栄養素のひとつであると言われています。

マグネシウムは人体内では7番目に多いミネラルであると言われており2)、一般的に昆布やヒジキなどの海藻類、大豆、納豆などの豆類、また干しエビやアサリなどの魚介類、さらにはアーモンドなどの種実類などにマグネシウムは多く含まれています。

近年では、食事によるマグネシウムの摂取不足が実は一過性脳虚血発作を中心とする生活習慣関連疾患を発症させる重要な要因のひとつとして捉えられています。

原則として、マグネシウムなどのミネラルそのものは基本的には体内で十分な量を作ることができませんから、食品などから摂取する必要がありますが、食事などで十分な量を取れない場合には市販で販売されて容易に手に入るサプリメントを活用する方法もあります。

これまでにオーソモレキュラー医学会はマグネシウム摂取の必要性を度々に渡って強く訴えており、極端な緩下作用を生じることなく適切な用量でマグネシウムを取り入れる方法として経皮マグネシウムを推奨しています。

日本人はマグネシウム不足になりやすく、半数以上の方が理想値には達していないことからも、食事やサプリメント以外の方法で毎日でも使用できる経皮マグネシウムクリーム製品が勧められています。

総合的に考慮すると、一過性脳虚血発作を予防するためには、普段から意識して食べ物やサプリメント、あるいは経皮吸収型クリーム製品などからマグネシウム成分を摂取する必要性があると言えるでしょう。

【まとめ(おわりに)】

一過性脳虚血発作とは、微小な血管病変によって一時的に脳が虚血状態となることで神経症状が引き起こされる病気です。

基本的には、本疾患では発症してから24時間以内に症状が改善するものを意味していますが、一過性脳虚血発作は脳梗塞の前駆症状とも考えられているため、今後更に深刻な脳梗塞を予防するためにも詳細な問診が重要であり各種精査を行うこともあり得ます。

一過性脳虚血発作は好ましくない生活習慣が重なることで発症しやすいため、この病気を事前に予防するには普段から食生活や運動習慣、睡眠や喫煙習慣など多彩な観点から生活習慣スタイルを改善していくことが重要となります。

食事内容に関しては栄養バランスが優れており適正カロリー数を遵守したメニューを出来る限り選ぶように心がけ、運動習慣については適度なウォーキングなどを始めとする有酸素運動を取り入れるのが良好とされています。

過労やストレスがたまりにくい規則正しい生活を送るように意識して、喫煙する方の場合には禁煙外来などを上手に利用して出来る限り禁煙できるように努力しましょうね。

そして、マグネシウムは特に脳や心臓、そして筋肉部位において重要なミネラルであると伝えられており、仮に生体内で顕著に不足すると一過性脳虚血発作や脳卒中などの発症につながりやすい栄養素であるという意見も出てきています。

日々の食事内容やサプリメント栄養、経皮吸収型クリームなどを上手に活用してマグネシウムの摂取方法を工夫することで一過性脳虚血発作にならないように実り多い有意義な生活を送りましょう。

今回の情報が少しでも参考になれば幸いです。

引用文献

  1. Altura BT, Alutura BM. Withdrawal of magnesium causes vasospasm while elevated magnesium produces relaxation of tone in cerebral arteries. Neurosci Lett 1980; 20: 323-327.

DOI  https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/7443079/

  1. Masashi Shibata, Kenji Ueshima, Katsuhiko Hiramori, Shigeatsu Endo, Norio Sato, Tomomi Suzuki, Hidehiko Aoki, Tomoyuki SuzukiThe effectiveness of magnesium sulfate medication and the significance of interleukin-6 (IL-6) measurement in coronary reperfusion therapy for myocardial infarction. Journal of the Japanese Society of Intensive Care Medicine. 1998 Volume 5 Issue 1 Pages 25-31.

DOI  https://doi.org/10.3918/jsicm.5.25

著者について

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■専門分野
救急全般、外科一般、心臓血管外科、総合診療領域

■プロフィール
平成19年に大阪市立大学医学部医学科を卒業後に初期臨床研修を2年間修了後、平成21年より大阪急性期総合医療センターで外科後期臨床研修、平成22年より大阪労災病院で心臓血管外科後期臨床研修、平成24年より国立病院機構大阪医療センターにて心臓血管外科医員として研鑽、平成25年より大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、平成26年より救急病院で日々修練しております。

■メッセージ
私はこれまで消化器外科や心臓血管外科を研鑽して参り、現在は救急医学診療を中心に地域医療に貢献しております。日々の診療のみならず学会発表や論文執筆等の学術活動も積極的に行っております。その他、学校で救命講習会や「チームメディカル:最前線の医療現場から学ぶ」をテーマに講演しました。以前にはテレビ大阪「やさしいニュース」で熱中症の症状と予防法を丁寧に解説しました。大阪マラソンでは、大阪府医師会派遣医師として救護活動を行いました。